ジンの特徴
ジンはウォッカ、テキーラ、ラムと並んで、世界4大スピリッツに数えられるお酒。
ベースとなるグレーン・スピリッツ(大麦やライ麦、トウモロコシなどの穀物を原料とした蒸留酒)に、ジュニパー・ベリー(ねずの実)をはじめとしたボタニカル(香草・薬草類)を加え、再蒸溜して造られる。
使われるボタニカルは銘柄により様々で、それによって独自の風味や香りを生み出している。
歴史
利尿や解毒作用のある杜松(ねず)の実(ジュニパー・ベリー)を原料とするジンは、もともとオランダで薬として販売されていたが、さわやかな味わいの酒として親しまれ、ジュニパー・ベリーのフランス語である「ジュニエーブル」の名で広まった。
その後世界中に広まり、特にイギリスで流行し、ジュニエーブルが短縮されて「ジン」と呼ばれるようになる。
初期のジンはまだ蒸留技術がそこまで確率されておらず(単式蒸留)、雑味を抑えるために砂糖を加えて造られており、オールド・トム・ジンと呼ばれている。オールド・トム・ジンでは、ジンの抽出液を希釈するときにサトウキビ由来のスピリッツを1〜2%入れることで独特のまろやかな味わいになる。
連続式蒸留技術の進歩とともに辛口で雑味のないドライ・ジン(別名ロンドン・ジン、イングリッシュ・ジン)が造られるようになり、現在流通しているものはほとんどがドライ・ジン。
ジンのカクテル
「ビーフィーター」、「タンカレー」、「ボンベイ(ボンベイ・サファイア)」、「ゴードン」といったブランドは伝統的でスタンダードなものであり4大ジンと呼ばれるほか、近年ではクラフトジンと呼ばれる個性あふれるものも人気。
無色透明でクセが少なく飲みやすい銘柄の多いジンは、マティーニ、ジントニック、ギムレットなどのポピュラーなカクテルをはじめ、さまざまなカクテルの材料として使われている。